交通事故の被害に遭ってしまった場合、まず何をすべきだと思いますか。
　加害者の連絡先を確認するとか、保険会社に連絡するとか色々ありますが，警察への届出を忘れてはいけません。物損事故であっても、速やかに警察への届けを行う必要がありますが、特に人身事故の場合はこの届出が大事になります。
　交通事故による怪我では、頚椎捻挫、いわゆるむち打ち症が多いと思われますが、軽い怪我と思って人身事故の届けをしなかったところ、後日、具合が悪くなってきたということはないわけではありません。
　そのような場合、病院で診察を受けて診断書をもらっても、事故からあまり日にちが経ってしまうと、人身事故の届出が警察に受け付けられなくなったり，加害者の保険会社からスムースに人身事故の対応がなされない場合があります。
　最終的に、怪我が交通事故によるものという証明ができれば、人身事故の対応がなされますが、被害者にしてみれば、面倒なことになってしまうでしょう。
　また、交通事故による怪我の治療は、健康保険や国民健康保険を使わない，いわゆる自由診療で行うことが多いと思います。この点、交通事故による怪我の治療を保険診療で行うことはできないと誤解されている方が多いようですが、そのようなことはありません。
　むしろ、被害者側にも一定の落ち度が認められる事故の場合、自由診療よりも，保健診療の方が、被害者にとって受領できる賠償金額が増える場合がありますので、注意が必要でしょう。