養育費を払ってもらえなくなったら?

離婚・男女間のトラブル, 法律関係トピックス

 「養育費を払ってもらえなくて困っています。」こんなご相談の解決策があります。
  まず、離婚した時に裁判所の手続(調停・訴訟)を利用したかどうか、公証人に公正証書を作ってもらったかどうかが大きなポイントになります。
 裁判所の書類や公正証書があれば、差押えなどの手続をスムーズに行うことができます。通常は相手の給与を差し押さえることが多いので、相手の勤務先が分かっている場合はとても有効です。
 逆にこのような書類がない時には、裁判所の手続(調停など)を利用して養育費の金額や支払方法を決めることができます。つまり、裁判の手続を利用してどのように養育費を払ってもらうか具体的に決めなければ、差押えができません。そのため、書類がある場合に比べて差押えができるまで時間が余分にかかることになってしまいます。

養育費の2つのポイント
 養育費について知っておきたいポイントをいくつか説明します。
①養育費からは逃げられない
養育費を支払う義務を負う人が破産をしても、養育費の支払義務から逃れることはできません。ですから、相手が破産したからといって諦める必要はありません。相手に収入がある場合は破産した後でも支払を受けることが可能です。
②公正証書を作るときはスムーズに差押えをできるようにしておきましょう。
  公正証書を作ってもらう場合、必ず支払が滞ったら差押えができるという条項を入れてもらってください。また、公正証書を作るときには送達という手続を公証人に頼むようにしてください。
  この2つを押さえておけば、支払が滞っても時間をかけずスムーズに差押えができます。

 養育費はお子さまのために必要なお金ですから、支払を受けられなくなったからといって簡単に泣き寝入りできるものではありません。
 もし養育費を支払ってもらえなくなってしまったら、ぜひこのコラムを思い出してください。 
  

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