【アクティブラーニング体験記】(弁護士 小寺正史)

小寺弁護士, 弁護士ブログ

 アクティブラーニングとは、生徒が受け身に終始するのではなく、積極的に授業に参加し、能動的に学ぶことができるような学習方法をいいます。
 学校における従来の授業は、教師による一方的な指導で、生徒は受け身でした。これに対して、アクティブラーニングでは、生徒による体験学習や教室内でのグループ・ディスカッション、グループ・ワークを中心とするような授業を実施し、生徒が能動的に授業に参加します。
 中央教育審議会答申にも、アクティブラーニングの重要性が記載され、教育界では大きな課題となっているようです。

 ライフスキル教育プログラムの研修が、10月に東京で実施され、私も参加しました。約20名が4つのグループに分かれ、ワークショップを実施するのですが、ワークショップ自体参加したのは初めてで、とても新鮮でした。「ライフ」「スキル」「教育」「プログラム」を各グループが分担し、グループ毎に検討し、発表しました。
グループの参加者は自由に様々な意見を述べ、それを模造紙に書き込み、これに基づいて発表。他のグループの参加者と意見交換をしました。朝10時30分から夕方5時までと長時間でしたが、常に参加している感覚で非常に楽しく、有意義な時間でした。

 講師は、最終段階までワークショップを実施させるのみで、結論については全く触れず、各グループの発表に委ねながら研修を進めました。しかし、各グループの発表やその後の意見交換の結果は、まさにライフスキル教育プログラムの基本に触れるもので、大変感心しました。
 講師は最後に、若干の時間をとって、体系的にライフスキル教育プログラムのポイントを説明しましたが、ワークショップを経験したばかりなので、その内容を深く理解することができました。


 まとめの内容を紹介します

1 人の能力は、「アカデミックスキル」と「ライフスキル」に分けて考えることができる。
 ①「アカデミックスキル」とは、頭の中で考える力である。
   考えたり、覚えたり、理解する力などをいう。
 ②「ライフスキル」とは、考える力をもとに、生活の中で行動する力である。
2 ライフスキルは、「自分をコントロールする力」と「他者と関わる力」に分けて考えることができる。
 ①自分をコントロールする力とは、感情をコントロールしたり、適切な意思決定や創造的思考をする力である。
  我慢する、ルールを守る、自分を励ます、自分を高め伸ばす、責任を果たす等の力である。
 ②他者と関わる力とは、コミュニケーションにより、対人関係を築く能力である。
  思いを伝える、相手を理解する、他者を大切にする、相手を動かすなどの力である。
3 ライオンズクラブの青少年の健全育成プログラム「ライオンズクエスト」
  ライオンズクエストのライフスキル教育プログラムは、ライフスキルの教育であり、自分をコントロールする力や他者と関わる力(コミュニケーション能力)を高めるスキルを育てるためにとても有益である。

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