連載 知的財産権④  商標権の基礎知識(3)

法律関係トピックス, 知的財産法務

前回の「連載 知的財産権③」では、商標権者が権利行使をする場面について取り上げましたので、今回は、逆に商標権者からの権利行使をされた場合について取り上げたいと思います。

商標権侵害と主張されたら?

あなたが使用している商品名やマーク等について、第三者が商標権を取得していたら、どうすれば良いでしょうか?

他人の登録商標を使用しないのが一番ですが、あなたが以前から使用している名称やマーク等を、後日他人が商標登録してしまうこともあり得ます。

このような場合、第三者の出願時にユーザーに広く認識されているような名称やマークであれば、その後に商標が登録されたとしても、広く認識されていた名称やマーク等は継続して使用することが許されますので(先使用権)、安心して下さい。

また、第三者が商標登録を受けた後も長年登録商標を使用せず、3年以上使用されていなかったような場合は、その第三者の商標登録を取り消すことを特許庁に請求することもできます(不使用取消審判)。

専門家に相談を!

これまでの連載で述べてきたように登録商標には大きな効力が有りますが、例外規定等も置かれており、お世辞にも分かり易いとは言えません。

第三者に対して商標権権侵の主張をしたいとき、あるいは第三者から商標権侵害と主張されたときには、迷わず、商標権に詳しい弁護士などの専門家に相談されることをお勧めします。

つづく

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