【自転車】(弁護士 村田)
【自転車】
春が近づき雪も少なくなってきました。そろそろ通勤や通学,お買い物などに自転車を使おうという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
自転車は気軽に使える身近な乗り物ですが,気をつけなければいけないことは実はたくさんあります。
【自転車も車両です】
自転車も道路交通法の上では車両(軽車両)の1つです。つまり,自転車に乗る際は道路交通法に従って走らなければなりません。
信号無視や携帯電話を使用しながらの運転,走行してはいけない歩道上の走行などは取り締まりの対象です。最近では自転車に対する取り締まりも厳しくなっているということは皆さんもご存じのことと思います。
このほかにも自転車を歩行者にぶつけてケガをさせてしまったという場合は,刑法上の犯罪に問われることもあります。
【賠償も高額化しています】
自転車で走っているときに歩行者などをケガさせてしまった場合の損害賠償も高額化しています。
後遺症が残ってしまうような大けがをさせた場合,被害者に支払わなければならない賠償金も大きな金額になってしまいます。近年では1億円近い賠償を命じる判決が出たというケースもあります。
自動車のように自賠責保険だけではなく任意保険にも加入していれば,被害者に十分な賠償ができるのでしょう。しかし,自転車の場合自動車の自賠責保険にあたる強制保険はありませんし,ご自身で保険に加入している方が少ないのが現状です。
事故を起こして相手にケガをさせてしまった場合,支払いきれないような賠償を命じられる可能性があることをご理解いただければと思います。
自転車を利用される方は,万が一に備えて保険に加入されることをおすすめします。
ルールを守って楽しく自転車を利用するようにしましょう。