お互いに納得できる離婚をめざして
2分に1組離婚をするという日本。離婚を考えているが、どうしたらいいのだろうかというご相談を受けることがよくあります。今回は気をつけたいことをお話します。
離婚をするときに決めておくこと
離婚のときに決めておいたほうがよいのは、財産分与、慰謝料、年金分割です。お子さんがいる場合には、これに加えて親権、養育費のことも決めておく必要があります。
財産分与
これは夫婦が結婚生活を送っている間に形成した財産を清算するための制度です。通常はこの期間に形成された財産を2分の1ずつ分けることになります。
年金分割
年金分割は、結婚していた期間に相手方の配偶者がかけていた厚生年金(公務員の場合は共済年金)について、年金を受給できる年齢になった際に自分が受け取る年金額の計算に反映させてもらうための制度です。
年金分割の手続を行うには、事前に年金事務所や共済組合から年金分割のための情報通知書という書類を受け取っておく必要があります。
慰謝料とは
慰謝料とは、相手方から受けた精神的な苦痛を金銭で賠償してもらうための制度です。
精神的な苦痛を受けることが前提になりますので、離婚をする際に必ず慰謝料を受け取ることができるというものではありません。
慰謝料が発生する典型例としては、不貞行為(浮気)や家庭内暴力(DV)が挙げられます。慰謝料の相場はどのくらいですか?と聞かれることがよくありますが、結婚生活の期間や不貞行為、DVの具体的な内容などにより変動します。弁護士に詳しい事情を、包み隠さず話していただくことが重要です。