★★【コラムメビウスの輪】「酒は百薬の長」にするために。★★(弁護士小寺正史)

小寺弁護士, 弁護士ブログ

 飲酒は適量であれば健康にいい。そう思ってお酒を楽しんでいました。
 ところが、近ごろ、尿酸値が高いので飲酒は極力控えるように、と医師から忠告を受けました。尿酸値が高いと痛風になるリスクが高く、痛風になるとその痛みには相当辛いもののようです。痛風にはなりたくないものの、飲酒には未練もあります。

 そこで私は、インターネットなどで、尿酸値と飲酒の関係について調べる事にしました。
 医学的には、アルコールが体内で分解される際に、尿酸が作られるので飲酒は尿酸値を上げる原因となっているとのことです。ビールを控えればいいという人もいますが、プリン体の問題だけではないので、飲酒そのものがリスクとのことです。
 しかし、更に調べてみると、ワインについては尿酸値に影響がないとの結果が報告がありました。これは、アメリカの疫学的な調査によるもので、ウイスキーやビールなどは悪影響を与えますが、ワインの影響はないとのことでした。

 さらに、赤ワインには、ポリフェノールが含まれ、認知症の発症リスクを低減するとの報告もあります。そうすると、赤ワインは認知症予防の効果があり、しかも尿酸値を上げないという優れたお酒ということになります。

 さらに文献をあさってみると、過度の飲酒は、「認知症」を発症しやすく、「高血圧」「脳卒中」「狭心症」「心筋梗塞」のリスクが高くなるとのことです。
 厚生労働省は、「健康日本21」で成人の適度な飲酒量として、1日のアルコール量を20g程度と設定しています。これは、日本酒にすると1合、ビールだと500ml、ワイン200ml程度に相当します。通常の酒飲みは、おそらく、この程度の飲酒量で止めるのは難しいでしょう。

 実際問題として、人の体質は個人毎に千差万別。一律にアルコールの摂取量を決めるわけにはいかないようです。
 酒は百薬の長といいます。それぞれ体質に合わせて、適度にたしなむことが健康にいいのでしょう。「適度」かどうかは各人の自己責任にはなるのでしょうが・・・。  

下戸の方にも朗報
 厚生労働省のホームページe-ヘルスネットの「アルコールと認知症」に、350mlのビールを1週間に1~6本程度飲酒した方が、認知症の危険性が最も低いという結果となっています。飲酒しない。または大量飲酒する人より上記のように少量飲酒する人のほうが認知症の危険性を下げる、言い換えれば少量飲酒は認知症の予防になる可能性を示唆していると記載されています。
 なお、別の報告によると、ノンアルコールビールでも、認知症予防の効果があるとのことです。下戸の方も、ノンアルコールビールにより、認知症対策が可能です。

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