【旅先の裁判所】(弁護士 橋田)

弁護士ブログ, 橋田弁護士

 「仕事柄の癖」なのか、私は旅行先で現地の裁判所や弁護士事務所を見るのを旅の楽しみの1つにしています。今回は個人的に印象深かった裁判所等を紹介します。
     
1 ストックホルム裁判所(Stockholm tingsrätt)

 ストックホルム中央駅からギリギリ徒歩圏内にあります。北欧の男女は長身で歩行スピードが早いので私も意識高く早歩きして到着しました。北欧らしいクラシックで朴訥とした裁判所の裏側に回ると、満開の桜が咲いており、古びた建物の鄙びた興趣にアクセントを与えていました。札幌同様ちょうどGWの時期が桜開花シーズンのようでした。王立公園(Kungsträdgården) でも日本から贈られた桜が綺麗に咲いており,絵になる現地の美しい老若男女が静かに桜を眺めていました。思いがけず「#ストックホルムでお花見」というSNS受けしそうな贅沢時間を過ごせました。
 その夜、BSの旅番組「大人のヨーロッパの街歩き」で見たレストラン「Pelikan」で、番組と同じミートボールを食べました。予想通りの味でした。

2 シンガポール最高裁判所

 旧正月で盛り上がるマリーナ・ベイ・エリアから汗だくになりながら20分ほど歩くと,Supreme Court Laneというそのまんまの名前の通りがあり,シンガポールらしいモダンで奢侈な最高裁が現れました。ガラス張りの奥に無数の長方形の石のパネルが埋め込まれており、汗だくの私が眺めていると,現地の方が「全てのパネルが左右対称に造られているんだよ。公平性の象徴としてね。」とドヤ顔で教えてくれました。とても暑かったです。
 その後、maxwell food centerまで歩いて、有名な「天天海南鶏飯」のチキンライスを食べました。タイ風含め、いまだにこれを超えるチキンライスは食べたことがありません。おススメです。

3 イタリア最高裁判所

 映画「ローマの休日」でおなじみのスペイン広場から15分ほど歩くと、テベレ川沿いに屹立するクラシックで豪華なイタリア最高裁が姿を現します。
建築物としての圧倒的芸術性、正面4本の円柱の上に比較考量の象徴でもある天秤と剣をもった正義の女神の像,右に大法学者パピニアヌスの像、左には弁論家キケロの像が・・・っていかにもローマらしくて高ぶりますよね。実は大学でローマ法の少人数授業を受講したことがある私は、そこでパピニアヌスについて少しウンチクを語りたかったのですが(引用法とか)、同行者が最高裁にさえ興味無さそうにしてたのでやめときました(笑)。
 その夜、ローマ市内のレストラン「ad hoc」で食べたトリュフのパスタは、生まれてから食べたパスタの中でいちばん美味しかったです。同行者も非常に喜んでおり、イタリア旅行で最高裁まで連れ回した埋め合わせができてホッとしたのでした。

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